FS*4 lab: From Dining to Closet, Speculation on Invisible Waste

デザインプロジェクト|2020

斉 友華, 平田 英子

慶應義塾大学

FS*4 Labは、素材開発・研究を中心とした、身体機能の変化を思索するプロジェクトである。移住可能な地表面積の減少が深刻すると、低標高な地に敷かれた主要都市のインフラが沈み、水陸両方で生活を強いられた場合、人類に起こりうる、衣服を中心に、骨格及び身体機能の変化を思索するプロジェクトである。 移住がサバイバルのための必須条件となった社会では、身の回りの日用品を、個々人が身近な素材から作成することが求められる。そこで私たちは食卓や店舗から廃棄される魚皮を利用し、公開の十分でない伝統的な鞣しの手法と、オープンソース化の進むデジタルファブリケーションの融合を模索する。それらを通して、魚のヒレの構造を起点とした魚皮のアームスーツの制作手法を確立させた。実際にアームスーツを制作すると共に、誰でも実践の再現・改良を可能にすべく、チュートリアルを公開することで、逆説的に現代を捉え、現代を取り囲む周囲環境や諸問題について再思考する機会を誘発する。

審査員コメント

  • スペキュラティヴ・デザインのアプローチをしっかりと踏まえ、デザイン性やプレゼンテーションの訴求力も高い作品。今後、世界中のアート・デザインの関心事項とならざるを得ない環境問題に着目し、サバイバル下に必須なDIY精神を見据えていることも評価したい。肝心のアームスーツがファッショナブルな分、リアリティを追求するのか、あくまで想像力を引き出す装置としてインパクトをつくるのか、方向性が明確になるとさらに洗練されると思う。

    塚田 有那 編集者/キュレーター