アマゾン生態調査報告

インスタレーション|2020

臼井 達也

多摩美術大学大学院

私は、まるでアマゾン熱帯地域を調査する様に、amazon.comという世界最大手のECサイトにて数々のリサーチを行った。現在、amazon.com には 1,200 万品目を超す商品が出品されており、その中にはアマゾン熱帯地域におけるピンク色の皮膚を持ったアマゾンカワイルカのように、環境に適応し独自の変化を遂げた固有種のようなイメージが多数存在する。中でも歪で違和感あるコラージュはAmazonでいかに購買者に見つけてもらうかという目的に対応するために生まれた固有種の様なイメージと言えるはずである。固有種のように生み出されているイメージをリサーチすることで見つけた発見や、 それらが商品というオブジェクトにメタモルフォーゼする際に引き起こすであろう摩擦やすれ違いなどの問題について表現することにより、インターネット上の消費活動における表象のシンボル性やそれらが生み出す新たな生態系について考える。

審査員コメント

  • ネットという広大な生態系で日々変容し続ける商品画像を、多様な生物種の調査になぞらえた構成が目を引くインスタレーション。展示写真からもその構成力と、空間を巧みに使いこなす作家性が伺える。さらにいえば、ネット世界で生じた変異種(過剰な商品パッケージ)などの特徴をより強調する、または圧倒的な物量で見せるなど、次なる展開も期待したい。

    塚田 有那 編集者/キュレーター