使い途の無い否定性

映像インスタレーション|2019

岡田 直己

東京芸術大学

事故によって指を欠損した手がインターフェイスを愛撫する。ひたすら画像を検閲していくように事故現場を捜索する。

審査員コメント

  • VR環境において、誰しもまず最初に自分を認識する手段が「手」であるのはなぜか。自身の手における主体的感覚と、ブラウザ越しで発生するそのズレとの奇妙さが際立つ作品。数本の指が失われた手というテーマも興味深いが、一方でその背景を「使い途」というポイントだけに絞るのはもったいない気もする。また映像表現としても、もう少しコンテンツに多様性がほしい。また「手」という存在にさらなる文化的・身体的考察が付与されると、本作品の面白さがさらに洗練されると思う。

    塚田 有那 編集者/キュレーター