去来

インスタレーション|2018

涌井 菜花

東北芸術工科大学

この作品は、2018.7.23-7.30に東北芸術工科大学で行われたCGとワタシ展で発表したものです。ホワイトボードに書かれた絵や文字はその瞬間の考え事をそのまま描き出したもので、思考を表します。そしてそのホワイトボードの前には水を入れたスプレーを用意し、展示をみにきてくれた方に自由に好きなだけ水を吹きかけてもらって、絵(思考)を溶かしてもらうということをやりました。スプレーもしくは観客、第三者によって溶かされた部分の考え事は原型を失い、文字としても図としても解読不能になります。解読不能となったところはもう読み取れないので、私自身にもその時何を考えていたのかわからなくなっています。 この作品では上記の行程によって私の日常である、とりとめのない思考が他のことによってすぐに溶けて消えて読み込めなくなり、何の進展もできないという体験を表現しました。

審査員コメント

  • 「へー!ホワイトボードに書いた線に水をかけるとこんな風に落ちていくんだ!!」というところがまずはとても面白かったです。溶け落ちていく線の動きや形と、描かれている絵や言葉の相性がとても良く、新鮮で刺激的でした。最初に映像を見たときは「水かけてる人は誰?どんなルールのもと水をかけてるの?」と気になってしまいましたが、解説を読んだらお客さんに好きにかけてもらったとしっかり書いてありました。
    もっともっと訳のわからない、ぐちゃぐちゃな、人の頭の中を覗いてしまったかのような、狂気じみたところまでもっていったパターンも見てみたいです。というか、自分もやってみたいですこれ。絶対楽しい。
    溶けて浮いたインクを紙に吸い取って、それをフキサチーフで定着させて絵画作品にしても良いかもしれない。色々と可能性を感じました!

    大山 慶 評価員