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オーディオ・ビジュアル|2018

長嶋 海里

国立音楽大学

作者Webサイト http://kairi-nagashima.net

ある”一定のルール”内で行動する人間の所作に、周期性、ひいては音楽性を見出して制作したオーディオ・ビジュアル作品。ひとつの「ルールに従って展開する事象が収められた映像」をタイムライン上に配置し、ほぼノーカットで使用した。全ての音は映像内の事象に起因しているため、音と映像との繋がりが強固なものとなり、どちらか一方が欠如すると成り立たなくなる。また、”一定のルール”に付随して生じる外的要素が、音と映像に奇妙なシンクロ(もしくはズレ)をもたらす。

審査員コメント

  • 作者は音楽と人間にまつわる共通要素に着目し、新たな視点でもって音楽と人間との結合をはかる。音楽に合わせた動作生成や、動作に合わせた音楽生成ではなく、1つの映像を再構成し、つまり新たな素材を加えたり削除したりすることなく独自の視聴リズムに組み替える。全体のエネルギーの増減が0である点において、作品そのものが波すなわち音のようでもある。そのような一体性から本試みに美しさを感じた。一方で、再構成された映像と音の意図するところが鑑賞者に伝わらないかもしれない懸念に勿体なさを覚えてしまう。この試みの魅力を打ち出す提示方法が他にもあるかもしれない。

    藤木 淳 アーティスト・表現研究