#サイゴノツブヤキ

インタラクティブアート|2018

大川 貴則

名古屋学芸大学

Twitter上に亡くなった方のつぶやきが誰にでも見える形で残っていることになんとも言えない気持ち悪さを感じたことから作品を制作。SNSではリアルタイム性や情報の内容ばかりに目が行きがちだが、個人の何気ない言葉が本人の死後も残り続けるという個人情報のあり方や自身の「生」そのものについて体感してもらうために制作した。ゲーム内で表示されるツイートはすでにネット上にまとめられたものがありサイト運営者から許可を得て使用している。 ゲーム空間はUnityを用いて制作。制作中、最後のツイートを検索している時に、膨大なネット情報の中から、死者が蘇ったような感覚を得た。その感覚を作品化したいと考え、ゲーム内で最後のツイートが表示されると布の裏にある電球が点灯し、扇風機によって布が揺れるシステムを制作した。電球、扇風機の制御はArduinoを使用しUnityと連動させた。

審査員コメント

  • Twitterは私たちが毎日のように利用する、現代の情報インフラであり、ある種の公共圏である。そこでは、よく見るとすぐ隣に屍が横たわってるような状態があるということに気付かされハッとした。それはある意味では、断末魔がそのままネット上に漂うっているような様子に見て取れ、作品動画だけで妙なリアリティーや生々しさ、作者が語るような「気持ち悪さ」を感じさせられた。加えて、ゲーム内を彷徨う一人称視点のアバターが、ゲーム操作するプレイヤー(この世)とゲーム/SNS内(あの世)を媒介するような役割を果たしており、ツイートをただ羅列するだけでなく、3D空間を彷徨うオープンワールドのFPSゲーム的フォーマットや、電球が点灯し布が風ではためくフィジカルなギミックは、コンセプトを伝えるための、非常に効果的なアプローチである。

    やんツー 美術家