node hands

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インスタレーション|2017

綿貫 岳海

情報科学芸術大学院大学

“蠢き”とは、似たような物質が動き回る様子のことを指す。アリの大群や魚の群れといった集団の動きのから見えるものだ。私はこの目に見える蠢きというものに強い興味をもちつつも、目に見えない”蠢き”がインターネット上から感じる瞬間がある。媒介するSNSやツールは様々だが、情報のやりとりというものに対して生物の群のような蠢きを感じる。本作品では目に見えない蠢きを情報移動の表象として人の手をした機械とモバイル端末のユニットを20台程度を用いて制作した作品である。“情報”というものの最末端には必ず人がいる。情報を受発信するときに唯一動く”手と指”をモチーフとした。本作品を通して現代のコミュニケーションが親指一つで済んでしまうという虚しさや、目に見えない情報の蠢きから群れのような生物らしさを感じてもらえたら幸いである。また、このうごめいているにもかかわらず虚しいという矛盾と混沌について感じてもらいたい。