夜を飛ぶ

アニメーション|2016

さとう ゆか

北海道教育大学大学院

審査員コメント

  • まぶたを閉じると暗闇の中にじんわりと見えてくるさまざまな光の線や面とその動き。普段は気にしなかったけれど、目を閉じた時にあらわれるあの光はいったい何なのだろう。まぶたの裏側を実際に見ているのか、はたまた見ていたものの残像なのか、それとも意識にのみ存在する記憶の入り口のようなものなのか。その曖昧な領域を描けるのは「アニメーション」だけだという作家の発見はとても素敵なものだと感じた。具象的な「目で見ている世界」から、目を閉じて暗闇のなかに浮かぶ抽象的な光の世界へ。脳みそに残った一日の出来事がぼんやりと意識の中に浮かんでくる。そんな誰もが毎晩眠る前に感じている感覚を、繊細な表現でアニメーション化した美しい作品である。

    萩原 俊矢 ウェブ・デザイナー