交差点ですれ違う人々の顔を3秒も覚えていない インスタレーション|2016 平山 夏帆 多摩美術大学 作家についてのお問合せ 審査員コメント さまざまなアプリやウェブサーヴィスの登場で、誰もが大量の情報をやりとりするようになった。スマホを片時も離さず、追いつけるギリギリの速度で情報を消費している日々に、ちょっとぐったりとしているひとも少なくないのではないだろうか。本作はこの情報を消費し続ける日常をミニマル要素で表現しきっている。レコード盤のような板の上に順番に並んで回転するスポンジとそれを淡々と押し付ける機械。強く跡を残しても、スポンジはまたすぐに元の形に戻ってしまう。一向に積み上がっていく感じのない淡々とした作業は、不毛だけれども心地の良いリズム感を刻んでいる。短期的にはスポンジに何事もないように思えるが、長い時間がたったときこの2つの関係がどう変わっていくのか、そこまで想像すると作品のもつ象徴性がさらに深みをまして感じられる。 萩原 俊矢 ウェブ・デザイナー 2020 2019 2018 2017 2016 アート部門 エンターテインメント部門 パートナー賞・ナレッジ賞 2015 2014
さまざまなアプリやウェブサーヴィスの登場で、誰もが大量の情報をやりとりするようになった。スマホを片時も離さず、追いつけるギリギリの速度で情報を消費している日々に、ちょっとぐったりとしているひとも少なくないのではないだろうか。本作はこの情報を消費し続ける日常をミニマル要素で表現しきっている。レコード盤のような板の上に順番に並んで回転するスポンジとそれを淡々と押し付ける機械。強く跡を残しても、スポンジはまたすぐに元の形に戻ってしまう。一向に積み上がっていく感じのない淡々とした作業は、不毛だけれども心地の良いリズム感を刻んでいる。短期的にはスポンジに何事もないように思えるが、長い時間がたったときこの2つの関係がどう変わっていくのか、そこまで想像すると作品のもつ象徴性がさらに深みをまして感じられる。