すべてはよその声

インスタレーション|2016

鹿野 洋平

東京藝術大学大学院

審査員コメント

  • 私たちの感覚は既に操作可能だし、ひとつひとつ切り出されてまったく別の歴史やアイデンティティに簡単に接続しうるものなのだなということを実感した。そのことには良い点も悪い点もあるはずで、この作者の一連の作品は、その両方のどちらに肩入れするわけでもなく、ただ淡々と、その事実を元に実験を重ねているように思える。その態度自体にも、良い点も悪い点もあって、そのことに対する判断を保留していること(もしくは少々露悪的に見せつけていること)にも、良い点も悪い点もある。ただ少なくとも、自分自身は、考えてこんで、黙り込んでしまった。それくらいの強度はある。

    土居 伸彰 アニメーション研究・評論