算道

構成論的アート|2015

山本 一彰

情報科学芸術大学院大学

作品Webサイトhttp://www.monophile.net/

記号が発明され人は高い精度で情報を伝達出来るようになり、 さらに電気技術によってその効力は顕著に向上し、私達の生活を変えた。 情報技術によってあらゆる物体が記号に置き換わり操作される世の中で、 記号は一つの実体として認識されるようになったといって良いだろう。 一方で、記号は人間の身体を離れて変換されるようになり、 計算そのものは隠蔽されるようになった。そのような現代において情報がどのように操作されうるかを知ることは、 記号化されていく私達の世界を見直す新たな視点になりうる。算道の第一義は「計算とは何か」を算盤上の珠という 時空間上の動的同一性と記号上の静的同一性を兼ね備えた存在 により身体を通して探求する知的な営みである。 しかし、現代において算道はただの知的好奇心を超えて、 現実を捉えるために必要不可欠な知覚をも与えるだろう。

審査員コメント

  • 正直言って、全然わからない。ウェブサイトの説明を読んだし、がんばって理解しようとしたのだが、わからない。でも、強固なロジックに基づいたひとつのコスモスが誕生しつつあることは、なんとなくわかる。そのロジックにもとづいて、私たちが常識化してしまっていること――たとえば1+1=2といったこと――が改めて確認されるとき、私たちの生きている世界の重厚さを感覚できるようになるのがとてもおもしろい。なんて精密で入り組んだ世界に私たちは生きているのか、唖然としてしまう。

    土居 伸彰 アニメーション研究・評論