中空土偶プロジェクションマッピング(Interactive Projection Mapping on Hollow Clay Figure)

インタラクティブアート|2015

小林 真幸

公立はこだて未来大学大学院

作品Webサイトhttp://www.entaq.org

中空土偶に纏わるエピソードを、より分かりやすく魅力的に伝えたいと思い制作しました。中空土偶は北海道で唯一国宝に指定された文化財で、縄文時代の人々の文化や技術力の高さを現代に伝える貴重な存在です。私は函館野外劇という市民劇に参加したことをきっかけに中空土偶に興味を持ちました。実物を鑑賞したり文献を調べていると、表面の塗料痕や造形からわかった事柄が多いことに気がつきました。しかし実物の中空土偶は退色しており、中空という構造もショーケースの外からではよく分かりません。そこで実物大のレプリカに退色前の色を投影したり、中空構造をレントゲン写真のように映し出して解説をすれば、特徴がより明確に伝えられるのではないかと考えました。また、インタラクティブな映像作品にすることで鑑賞意欲を誘発させられると考え、暗闇を探索する懐中電灯をモチーフに専用の鑑賞道具とシステムを制作しました。

審査員コメント

  • 新しい展示方法を提案している作品です。本作品は中空土偶について、歴史やその文化的価値を理解し興味を持ってもらうために制作された物ですが、今後様々な形で展開していけそうな感じがいたしました。インタラクティブな物を使って興味を持ってもらい、その価値に気付いてもらう感覚はゲーミフィケーションやゲームニクスに通じる所があり教育現場や文化財保護、展示会等の未来を考えさせられる作品だと思います。

    小村 一生 プロデューサー/ワンオアエイト
  • 教育の未来を感じさせる作品。いわゆる教科書のテキストで学ぶようなつまらないものでなく、実物に映像を絡ませ、そこに動きを与えることによってより魅力的に情報を学べることができるいい例。ここから派生して、模型にプロジェクションしながら歴史を学んだり、博物館での導入でこのようなアイディアは広がる可能性があると思った。

    柳 太漢 インタラクティブディレクター/博報堂アイ・スタジオ