Generative Pigments

インスタレーション|2015

西秦 仁史

多摩美術大学大学院

この作品では、スクリーンに日本画の素材である雲母が塗り重ねられています。この上に投影されたドットの色は深度を増し、角度によって違った表情を見せます。これにより、岩絵具が可塑的に動き出し、映像が物質に漸近して固定的な絵画が解体するような中間領域の可能性が示唆されます。映し出されるのは大和絵のステレオタイプ的なイメージですが、もともと平面的であったそれらは仮想の3次元空間上に再構築されています。これらが流動する線となって生成変化し、新たな関係性を生み出します。光が集まって象られた馬や鳥の姿は星座を連想させ、文化を超えた古代の人々の想像力や無意識に共有された記憶について再考を促すことにもなります。

審査員コメント

  • 屏風という日本特有の伝統的な家具を現在の技術と組み合わせる事で、日本古来から伝わる雅の美しさとそれがアニメーションする事によって日本のデザインの新しい可能性を感じる事ができる。

    谷口 充大 ディレクター/テトラ
  • 伝統とテクノロジーの融合が、新しい日本の美をつくる。昔あったものを今の技術で、次の段階に昇華する良い例。僕は制作展で実物を見たんですが、その美しさに圧倒されました。この作品は機会があるならば是非実物を見て欲しい。これをインテリアとして使った和の空間を作ることができれば、そこは新しい日本の象徴になるんではないだろうか。

    柳 太漢 インタラクティブディレクター/博報堂アイ・スタジオ