涙眼鏡 ガジェット|2014 吉田 成朗 矢島 佳澄 東京大学大学院 作品Webサイトhttp://www.shigeodayo.com 作家についてのお問合せ 審査員コメント 通常、人は自発的に笑ったり泣いたりする事は無い。何か、自分の外部にある出来事によって泣かされたり笑わせられたりするわけで、自分の感情とか、主体みたいなものの大部分は、自分の外側の環境にあるのだと思う。そうした意味で、一見馬鹿馬鹿しくも見えるこの作品が示す可能性は興味深いものになっていると思う。もし、実際にこの「涙眼鏡」が映画館で実用化され、感動するシーンで一斉に眼鏡から涙が流れる、そんな未来が来たらと思うとなかなか最低で最高だなと思う。 谷口 暁彦 作家 非常に挑戦的な作品だと思います。あらゆる作品には、作者による「人の気持ちを動かす要素」が込められて作られており、特に商業作品にはその感動のポイントをコントロールしようという意図がありますが、この作品は、その感動のコントロールをどこかシニカルに、かつシンプルに分かりやすく表現した作品であると思います。流れる映像自体にはそれほどの意味を持たず、その涙を流させる疑似体験により得られる「違和感」こそが本作品の本質であり、作者の狙いそのものだと思います。溢れ出る涙の味がしょっぱいのかが非常に気になっています。 小村 一生 プロデューサー/ワンオアエイト 2020 2019 2018 2017 2016 2015 2014 受賞作品
通常、人は自発的に笑ったり泣いたりする事は無い。何か、自分の外部にある出来事によって泣かされたり笑わせられたりするわけで、自分の感情とか、主体みたいなものの大部分は、自分の外側の環境にあるのだと思う。そうした意味で、一見馬鹿馬鹿しくも見えるこの作品が示す可能性は興味深いものになっていると思う。もし、実際にこの「涙眼鏡」が映画館で実用化され、感動するシーンで一斉に眼鏡から涙が流れる、そんな未来が来たらと思うとなかなか最低で最高だなと思う。
非常に挑戦的な作品だと思います。あらゆる作品には、作者による「人の気持ちを動かす要素」が込められて作られており、特に商業作品にはその感動のポイントをコントロールしようという意図がありますが、この作品は、その感動のコントロールをどこかシニカルに、かつシンプルに分かりやすく表現した作品であると思います。流れる映像自体にはそれほどの意味を持たず、その涙を流させる疑似体験により得られる「違和感」こそが本作品の本質であり、作者の狙いそのものだと思います。溢れ出る涙の味がしょっぱいのかが非常に気になっています。