映像の向こう側

ゲーム|2014

木村 智也

専修大学

審査員コメント

  • パワーポイントで作品が応募されてきた時点で、何かこう、ぐっと身構えるものがあった。そして、実際に作品のpptファイルを開いて、驚いた。パワーポイントってこんな事ができるんだなあと。学生CGコンテストに応募されてくるゲーム作品のほとんど全ては、携帯ゲーム機、タブレットPCなど、既存のプラットフォーム上で動く事を前提として作られたものだ。ゲームを作るのだから、当然そういったプラットフォーム上で動くことを前提とするのは当たり前だが、今までにないゲームを作るという目的ならば、ハードウェアやプラットフォームまで含めてゲームという経験をデザインする視点がもう少しあっていいのではと思う。他のゲーム作品にくらべると完成度は低いものの、いわば反則的というか脱臼的なアプローチのこの作品のほうが、新しい気付きを与えてくれたりする。この作品そのものは、完成が低く、全体的に兆候的な要素しかないが、前回応募され、ノミネートにも残った「締切」同様、ゲームという枠組みを何か脱臼させたり宙づりにする視点が良いと思う。

    谷口 暁彦 作家
  • 昨年に引き続き、作者は私たち評価員と審査員に挑んできた。映像の意味と意図がテーマで、無茶苦茶なものに見えるがきちんと意味を持たせて作っているということ。悪いけど、私にはその意味と意図がわからなかった。なのに、この作者の作品を評価するのは、昨年に引き続き私一人。より多くの人たちと共有して、映像の向こう側にいる作者のことを理解したいからだ。今年は来てくれるかな、映像のこっち側に。

    馬 定延(マ・ジョンヨン) メディアアート研究・批評