GYRØ

アニメーション|2014

円香

東京藝術大学大学院

審査員コメント

  • 朗らかで堂々としているところがよい。自然主義的に振る舞うことなどハナから気にかけていない感じ。アニメーションでこれは新しい。引きたい線、引くべき線を大らかに描くことに全精力が注がれている。痕跡の残る手法の選択には、もちろん物語上の意図も絡んでいるだろう。それでもなお、描いてたら痕跡が残っちゃったね、まあそれでいいじゃん、というような雰囲気を漂わせる。気分が陽気になった。

    土居 伸彰 アニメーション研究・評論
  • 今回の応募作品で最も退廃的な雰囲気を放っている作品。 女(のだらしない肢体)、象(の濁った目つき)、犬(のテンション)。どいつもこいつも存在そのものがなぜだか淫靡。退屈な日常という監獄に閉じ込められてしまったからそうなってしまったのだろうか。よくは分からない。とにかく、彼らが織りなす淀んだ空気感からは、ムワッとした強烈な匂いを感じる。その匂いを形容するのは口を憚るほどだが、それがこの作品の素晴らしい達成のひとつだと思う。

    渡邉 朋也 作家