ラジオごっこ 映像|2016 寺澤 佑那 東京藝術大学大学院 作家についてのお問合せ 審査員コメント 「父親とケンカをした」という、ごくプライベートな出来事をきっかけにして、公共のメディアであるラジオを使って「謝る」というコントラストが面白い作品。実家という閉じられた世界での出来事が、ラジオという外の世界のできごととして実家の食卓に返ってくる感覚は、セカイ系とも呼べるアプローチで作家は「わたし」と「社会」の距離感や関係性を鋭い感覚で表現しているように思う。朝食中に本物のラジオを聞いていたつもりのご両親は、突然娘がラジオパーソナリティとなって番組に登場することに、戸惑いながらも嬉しそうに耳を傾けている。そして、作家 (娘) は普段と変わりなく食事をとる。驚きながらも家族が「ラジオごっこ」を楽しんでいる姿が印象的な作品である。 萩原 俊矢 ウェブ・デザイナー 2019 2018 2017 2016 アート部門 エンターテインメント部門 パートナー賞・ナレッジ賞 2015 2014
「父親とケンカをした」という、ごくプライベートな出来事をきっかけにして、公共のメディアであるラジオを使って「謝る」というコントラストが面白い作品。実家という閉じられた世界での出来事が、ラジオという外の世界のできごととして実家の食卓に返ってくる感覚は、セカイ系とも呼べるアプローチで作家は「わたし」と「社会」の距離感や関係性を鋭い感覚で表現しているように思う。朝食中に本物のラジオを聞いていたつもりのご両親は、突然娘がラジオパーソナリティとなって番組に登場することに、戸惑いながらも嬉しそうに耳を傾けている。そして、作家 (娘) は普段と変わりなく食事をとる。驚きながらも家族が「ラジオごっこ」を楽しんでいる姿が印象的な作品である。